字の練習に使う筆記具、何を選びますか?
ボールペン、鉛筆、サインペン、etc.
書店でペン字練習帳のコーナーに行ってみると、数十冊あるペン字練習の本のうち、そのほとんどがボールペンか筆ペンです。残念ながら、万年筆の練習帳はほとんどありませんでした。
万年筆を愛する身としてはとても悲しいです。しかし、、
「私は万年筆が使いたい!万年筆が上達する練習帳はないの!?」
という声は必ずあるはず。
そんな悩みに答えるべく、本記事では万年筆のペン字練習帳のみをピックアップ。徹底分析・ランキング化しました。
この記事を読むと分かること
・どんな万年筆の練習帳があるか
・万年筆の練習帳のランキング、自分にあった最適な一冊はどれか

こちらがまとめの表だよ!
ランキング | 1位 (14点) | 2位 (13点) | 3位 (12点) | 4位 (10点) | 番外編 (12点) |
---|---|---|---|---|---|
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価格 (税込) | 1,100円 | 880円 | 1,320円 | 1,760円 | 1,430円 |
こんな人にオススメ | 万年筆に特化した教材がほしい | 万年筆の基礎知識も学びたい | 色々な練習題材を楽しみたい人 | 手軽に万年筆でペン字を始めたい | 味のあるゆる文字を書きたい |
Amazonレビュー | 85個の評価 ★★★★☆ (4.1) | 21個の評価 ★★★★☆ (4.1) | 18個の評価 ★★★☆☆ (3.7) | 68個の評価 ★★★★☆ (4.2) | 53個の評価 ★★★★☆ (4.0) |
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万年筆練習帳ランキングのレビューポイント3選


本記事のランキングは下の3観点で評価しています。各観点で5点、合計で15点満点です。
①初心者オススメ度
②練習題材の充実度
③万年筆が学べる度



なぜこの3点が重要なのか簡単に解説するよ!
①初心者オススメ度
ペン字練習帳は簡単なものから難しいものまでさまざまなレベルのものが、必ずしもペン字初心者を対象としていません。
そこで本ランキングでは「初心者が学べるやさしい内容か」「丁寧な解説があるか」をチェックしています。
②練習題材の充実度
字の上達には練習の質と量が必要です。そこで本ランキングでは「練習パートのボリューム」「題材のバリエーションの多さ」を評価しました。
③万年筆が学べる度
多くのペン字練習帳では、筆記具を特に指定していません。そのため万年筆の使い方や書き方のコツを学ぶことは困難です。
そこで本ランキングでは、ボールペンなどの一般的な筆記具の練習帳では得られない、万年筆の上達のコツが含まれているかを評価しました。



それでは早速ランキングを見ていこう!
1位(14点):「万年筆で極める美文字」
![]() ![]() | 万年筆で極める美文字 |
1,100円(税込) | |
著者:青山浩之(実務教育出版) | |
Amazonレビュー数:85個の評価 ★★★★☆(4.1) | |
128ページ サイズ:14.9 x 1.2 x 21 cm | |
※いずれも2025年3月6日時点の数値
青山浩之先生の『万年筆で極める美文字』読了ならぬペン習字練習終了。
— 💙Shoko Ogushi💛 (@vostokintheair) June 13, 2022
クセのな素直なお手本の字もよかったですが、鉛筆やボールペンや筆ペンなどではなく、あくまで万年筆に最適化された練習本のアイデアがよかったです。
本に直接ガリガリ書き込んで、一冊終わらせるのが大変気持ちいいです。 pic.twitter.com/HRLQ6XhYf1
初心者オススメ度:★★★★★
「万年筆で極める美文字」では、美文字を書くためのコツを一つ一つ丁寧に解説しています。
開設は見開きページで始筆や終筆、止めやはねなど具体的に万年筆をどのようにうごかせばよいかを詳しく解説しており、初心者が基礎から学ぶにはぴったりです。
付属の練習帳は本書の内容にリンクしており、本書学んだコツをお手本を見ながら練習できます。



巻末にはひらがなとカタカナのお手本一覧表があるよ!初心者が字を書くときに役立つね
練習題材の充実度:★★★★☆
本を読み進めていく中で、学習した内容を実際に練習するセッションが設けられています。
またそれとは別に、本の内容とリンクした別冊の練習帳がついています。練習帳ではひらがな・カタカナ・漢字の文字を32ページにわたり練習できます。



練習帳は一文字ずつの練習なので文を練習したい人にとってはちょっと物足りないかも。
万年筆が学べる度:★★★★★
美文字のポイントの一つ一つに、万年筆ならではの筆圧の強弱やスピードをコントロールするためのポイントの解説がされています。
また、お手本には筆圧の変化のつけ方が1~5の数値で表されています。
万年筆は筆圧のコントロールが重要なので、1が弱く、5が強くなるように筆圧を意識しながら練習すれば、文字の太細、濃淡で表情のある美文字がかけます。
この本は「万年筆に特化した教材を探している人」にオススメ!
ペン字の練習帳は数多く出ていますが、ここまで万年筆に特化したものは他にはありません。特に筆圧のコントロールの仕方など、万年筆だからこその練習ができます。



お気に入りの万年筆の見つけ方、メンテナンス方法も書かれて万年筆初心者にも優しいよ!
2位(13点):中塚翠涛の万年筆できれいな字が書ける本
![]() ![]() | 中塚翠涛の万年筆できれいな字が書ける本 |
880円(税込) | |
監修:中塚翠涛(宝島社) | |
Amazonレビュー数:21個の評価 ★★★★☆(4.1) | |
96ページ サイズ:21 x 0.8 x 26 cm | |
※いずれも2025年3月6日時点の数値
初心者オススメ度:★★★★☆
ひらがな→カタカナ・数字→すこし崩したひらがな、の順で練習するので基礎から順番に学べます。
また練習はお手本を見ながらなぞり書きから始めるので、初心者でも安心です。
練習題材の充実度:★★★★★
基本の文字(ひらがな、カタカナ、数字、少しくずしたひらがな)からはじまり、漢字・地名・氏名・宛名や、よく使う言葉や手紙分、日記の練習などバリエーションに富んだ練習題材が魅力です。



全96ページの大半が練習パートだから、たくさん練習できるよ!
万年筆が学べる度:★★★★☆
万年筆を使うにあたっての基本的な知識として、万年筆の正しい持ち方、万年筆のペン先の素材やインクの種類、インクの補充形式などが紹介されています。



万年筆での美文字の書き方についての小さいコラムがあるけど、他は通常のボールペン字の本とあまり変わらないね
この本は「万年筆の知識を学びつつたっぷり練習したい人」にオススメ!
万年筆に特化したスキルアップはなかなか難しいですが、万年筆の基礎知識は学ぶことができます。



ペン字練習帳としてはボリュームあるので、腰を据えて練習したい人におすすめだね。
3位(12点):美しい文字を万年筆で書く 暮らしやビジネスに役立つ、大人のためのペン字練習帳
![]() ![]() | 美しい文字を万年筆で書く 暮らしやビジネスに役立つ、大人のためのペン字練習帳 |
1,320円(税込) | |
著者:中山佳子(日本文芸社) | |
Amazonレビュー数:18個の評価 ★★★☆☆(3.7) | |
144ページ サイズ:21 x 14.8 x 2.5 cm | |
※いずれも2025年3月6日時点の数値
初心者オススメ度:★★★★☆
本書では「Part1 基本の練習」として、書き始めの最初の点である起点の位置の練習、点画、部首と、ひらがな・カタカナに入るより前の基礎練習が用意されており、初心者がとっつきやすい構成になっています。
一方で練習パートでは、初心者向けとして多くのペン字練習帳で見られるなぞり書きがありません。



きれいな字にするためのコツの説明も、ちょっと少な目かな
練習題材の充実度:★★★★★
本書は大きくPart1とPart2に分かれています。
Part2は「実戦練習」であり、その練習題材は下記の通り非常にバラエティーに富んでいます。



ここまで種類が多いものはなかなかないね!
万年筆が学べる度:★★★☆☆
万年筆を使うにあたっての基本的な知識として、万年筆の仕組みやペン先の硬さ、インク補充、お手入れ等について解説されています。
一方で、練習帳としての内容は通常のボールペン字の本とあまり変わりません。
この本は「色々なバリエーションの題材を楽しみたい人」にオススメ!
「論語」「和歌」「般若心境」など、普通のペン字練習帳では見られないような題材で練習したいなら本書はうってつけです。



とにかく練習題材が豊富で面白い!
4位(10点):心が伝わる万年筆で書く美文字
![]() ![]() | 心が伝わる万年筆で書く美文字 |
1,760円(税込) | |
監修 kadu(コミックス出版) | |
Amazonレビュー数:68個の評価 ★★★★☆(4.2) | |
32ページ サイズ:18.2 x 2.3 x 25.7 cm | |
※いずれも2025年3月6日時点の数値
初心者オススメ度:★★★★☆
ひらがなから漢字まで、きれいな文字のためのポイントが解説されています。練習はなぞり書きで初心者向けとなっています。
また、付録として万年筆・カートリッジ・コンバーターがついているので、万年筆を持っていなくてもすぐに万年筆での練習を始めることができるのがメリットです。
練習題材の充実度:★★★☆☆
本書は全体で32ページであり、他の練習帳に比べると少々ボリュームが少な目です。



しっかり練習をしたい人にとってはちょっと物足りないね。。
万年筆が学べる度:★★★☆☆
万年筆の一般的な使い方が解説されていますが、練習帳としての内容は通常のボールペン字の本とあまり変わりません。
この本は「手軽に万年筆でペン字を始めてみたい人」にオススメ!
付録についてくるのは、スケルトンで中が見えるかわいいFonteの万年筆です。



すぐに使えるので、とにかく手軽に万年筆でのペン字にチャレンジしたい人にぴったり!
番外編:万年筆でかける楽しい ゆる文字
![]() ![]() | 万年筆でかける楽しい ゆる文字 |
1,430円(税込) | |
著者:宇田川一美(実務教育出版) | |
Amazonレビュー数:53個の評価 ★★★★☆(4.0) | |
96ページ サイズ:15.1 x 1.2 x 21.1 cm | |
※いずれも2025年3月6日時点の数値
初心者オススメ度:★★★★☆
この本では、合計10パターンのフォントを丁寧に紹介しています。フォント毎に書き方のコツやお手本があり、初心者向けです。
ととのえ文字
レシピ文字
しっぽ文字
なで肩文字
作家文字
大人丸文字
暮らしの文字
つぶつぶ文字
FLOW文字
カリグラフィー文字
練習題材の充実度:★★★★☆
本の中で紹介されたフォントは、別冊でついている「万年筆ゆる文字練習帳」で練習ができます。
万年筆が学べる度:★★★★☆
また、例えば「10.カリグラフィー文字」など、万年筆の書き味を活かしたフォントが学べます。



初心者向けに、万年筆の使い方についても詳しく説明がされているよ!
この本は「万年筆ならではのやさしいフォントを学びたい人」にオススメ!
万年筆はきれいな文字を書くのに向いているだけではなく、濃淡や字の太さを買えることで味のある字も書くことができます。



きれいな字だけじゃなく、味のあるいろんなフォントを書けると楽しいよね。
万年筆で手書きの字の練習をしたい人は、通信講座がオススメ


しっかり上達するにはペン字練習帳では限界がある
何かを学習しようとしたとき、どのようにすると効率よく上達できるのでしょうか?
アメリカの教育理論家のデービット・コルブは学習モデルのプロセスとして、以下4ステップを提唱しました。
- 具体的経験 …実際にやってみる
- 省察的観察 …振り返り/気づきを得る
- 抽象的概念化 …正解と結びつける
- 能動的実験 …新たな行動に活かす
これを何度も繰り返す!
ペン字でいうと、
「まず字を書いてみて」
「書いた字を振り返って」
「お手本と比較して」
「その結果を次に書くときに活かす」
という学習プロセスになります。



なんとなく「確かにそうだな」と納得できるプロセスだね!
ここでポイントなのは、
省察的観察 …振り返り/気づきを得る
抽象的概念化 …正解と結びつける
この2つは客観的な目が必要なので初心者が自分でやるのは少し難しく、非効率ということです。



練習帳を自分一人でやるだけでは、なかなか上達しないってことだね
「書いた字のどこが良くないのか」「どこがお手本と違うのか」は、プロであるペン字講師を頼るのが間違いもなく、効率的です。
ペン字教室より通信講座の方が、料金・続けやすさ・タイパ良し!
「講師の添削・指導が重要なのはわかった」
「でも具体的にはどうすればいいの?」
ペン字でプロの講師にみてもらうには大きく分けて「通信講座を受講する」「ペン字教室に通う」の2つの方法があります。
いずれもプロの講師の指導・添削を受けることができ、ペン字練習帳で自学自習する場合よりも高いレベルまで効率的に上達することができます。
通信講座 | ペン字教室 | |
---|---|---|
学習頻度 | 毎日可能 | 週1回程度 |
到達レベル | 高い | 高い |
価格 | 1,000~7500円/月 | 5,000~15,000円/月 |
通信講座は郵送された教材で学習し、定期的に課題を提出します。提出した課題は講師により添削されて返却されます。
ペン字教室では、教室に実際に足を運ぶことで講師と距離が近く密なコミュニケーションができる点がメリットです。
ペン字教室の頻度はだいたい週1回程度です。上達のためには毎日コツコツ継続することが重要で、毎日学習する通信講座の方がオススメです。
更には一月当たりの費用では通信講座の方が安価であり、更にはペン字教室のように通学する必要もありません。



人にもよるけど、トータルでは通信講座の方がオススメの場合が多そうだね!
人気のユーキャン「実用・ボールペン字講座」と、がくぶんの「日ペンのボールペン習字講座」がオススメ!
「通信講座って初めてでも大丈夫なの?」
「どの講座を選べばいいか分からない。。」
ペン字の通信講座はさまざまなものがあり、自分に最適なものを選ぶのはなかなか大変です。
僕自身も全くの未経験からペン字の通信講座を始めましたが、始める前の1か月はどの講座が良いか情報収集にかなりの時間をかけていました。
個人的には、初心者にはユーキャンの「実用ボールペン字講座」か、がくぶんの「日ペンのボールペン習字講座」がオススメです。
この2講座はペン字講座の最大手で、歴史と実績がある講座です。超初心者でも確実に上達できるカリキュラムでとても人気です。



僕は最初はユーキャン、その次にがくぶんで学習しているよ!
より詳細は下の記事に丁寧にまとめてあります。




ユーキャン・がくぶんの資料請求は無料!
ユーキャンとがくぶんは両方とも無料で簡単に資料請求できます。
無理な勧誘もないので、まずは資料を取り寄せて資料を手に取りじっくり検討してみましょう。



僕も資料請求してみたけど、申し込みから3日程度で届くよ!
まとめ:万年筆での上達のコツを学べる書籍を見つけよう!


・2025年現在、Amazonや楽天で買える万年筆の練習帳は5冊
・そのうち一番のオススメは「万年筆で極める美文字」
万年筆の練習帳を「初心者オススメ度」「練習題材の充実度」「万年筆が学べる度」でランキング化しましたが、必ずしも1位の本が万人に最適というわけではありません。
それぞれの本に特徴があり、人によっては1位以外の本の方が合っている場合もあるからです。
本記事を参考にして、自分に一番合った一冊が見つかればよいですね。



テキストでもっとペン字を学びたくなったら、ユーキャンをはじめとする通信講座もオススメだよ!




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