2025年6月に硬筆書写技能検定3級に合格し、それからもコツコツとがくぶんとパイロットの通信講座を継続していました。
日々の学習もすっかり習慣になってきたころ、
🐻「どれくらい上達したか、そろそろペン字の腕試ししたいな」
ふとこんな考えが浮かびました。
調べてみると次回の準2級の試験日までは2か月、思い切ってチャレンジすることにしました。
しかし3級と違って準2級は受験者も少ないので、ネット上の情報もそこまで多くはありません。そこで本記事では、
👦「準2級の合格レベルってどれくらい?」
👩「どんな勉強方法がいいのかな?」
こんな悩みを持つ受験者向けに、準2級の試験に備えてどんな準備をしたか、試験当日はどんな雰囲気だったのか、体験談を中心にご紹介します。
ちゃくまペン字を始めて半年~1年くらいの人向けの記事だよ!
・準2級合格者はどんな学習をしていたか
・準2級合格者の答案
・当日はどんなハプニングが起きうるのか



受験前に自分が「これ知りたかったな」と思ってた情報を盛り込んだよ!是非参考にしてね。
硬筆書写技能検定(ペン字検定)の試験とは?


👩「そもそも硬筆書写技能検定って何?」
👦「合格すると何が嬉しいの?」
まずは、そもそも硬筆書写技能検定とはどんなものかを簡単に紹介します。



1分で読めるように要点だけをまとめたよ!
検定の基本情報
書写技能検定の運営は、日本書写技能検定協会が実施する検定です。
1964年にペン字検定の名称でスタートしました。1990年に現在の名称に変更され、現在までに硬筆だけでも延べ1,000万人が受験しています。
毛筆と硬筆があり、いずれかを受験することができます。
| 主催 | 一般財団法人 日本書写技能検定協会 |
| 級位 | 6級・5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級 |
| 取得方法 | 実技・理論に関して各級ごとに設定された合格点以上の成績をおさめること |
| 試験日程 | 年3回 |
| 試験会場 | 全国各地の試験会場で一斉実施 |
| 受験資格 | 年齢・学歴などの制限なく誰でも受験可 |
| 試験内容 (準2級) | 試験時間:90分 審査基準:硬筆書写のやや専門的な技術及び知識をもって書くことができる。 受験費用:3,500円 合格率(令和6年):62.0% |
人気の理由:唯一の文部科学省後援の検定試験
他のペン字の級位と違い、文部科学省後援の検定試験ですから公的性があります。
合格すれば資格として『○年第○回文部科学省後援硬筆・毛筆書写技能検定○級合格』と履歴書に書くことができます。
また特定の大学などで、入試の際の合否判定で優遇、または一定の点数が加算、増加単位として認定してもらえます。



色々とメリットがあるんだね!
準2級の想定受験者は高校生~社会人で、合格率は約6割
硬筆書写技能検定は難易度によって6級から1級まで、8つのレベルに分けられています。
準2級は上から3つ目、やや難しめの級位という位置づけです。
合格率は年度によりますが6割程度です。経験者がしっかり準備して臨めば、決して合格が不可能ではない試験といえます。



実際の問題の例は、教会の公式サイトから見られるよ!
想定されている受験者は高校生、大学生、一般社会人です。僕が受験した時も、学生と思われるのが3割程度で、社会人が半分以上というイメージでした。
準2級試験に向けて取り組んだこと


👦「試験日までにどんな勉強をすればいいの?」
👩「オススメの問題集は?」
ここからは僕が実際にどのような学習をしたのかについて詳しくご紹介します。



あくまでも一つの例だよ!参考にしてみてね
使った教材は3つ:がくぶんテキスト、過去問、診断テスト
硬筆書写技能検定の準備をするにあたって、様々な市販のテキスト・問題集があります。





上の記事は3級の紹介だけど、市販のどのテキストも準2級用のものもあるよ!
僕の場合、試験に申し込んだのは試験日からちょうど2カ月前でした。
- 受験申込日:9月9日
- 試験日:11月9日
- がくぶんの講座受講期間:6月~11月(予定)
受験申込した時はがくぶんの「日ペンのボールペン習字講座」も受講中で、ちょうど行書の練習の最中でした。
また、がくぶんの講座にはテキストで学んだ内容を復習するための「トレーニングブック」が副教材として付属しています。
そのため試験に向けたメイン教材として、がくぶんのテキストとトレーニングブックを使って反復練習することにしました。



テキスト1回だけでは忘れていることも多いから、身に付くまで繰り返すことが大事!
一方で、合格にはペン字の基礎力をつけるだけではなく、試験問題に慣れることも必要です。
そこで前回の3級受験時と同じく、公式問題集の準2級版を購入しました。
準2級と2級が一緒になっている一冊です。準2級の過去問は計3回収録されており、問題に慣れるにはピッタリです。
部首や書き順などの解説がされているので、理論問題対策としても使えます。
また、これだけでは自分の実力や弱みはどこにあるのかが分からないので、本番の一か月ほど前に公式の診断テストを受けてみました。



使った教材についてまとめるとこんな感じ!
- 日ペンのボールペン習字講座のテキスト
- ペン字の基礎力をつけるため
- 公式過去問題集(準2級・2級)
- 問題に慣れるため
- 理論問題のインプットのため
- 書写能力診断テスト
- 自分の実力や弱み把握のため
【基礎固め】がくぶんテキストで「ひらがな」「漢字」「行書」を計3周
受験を決めて最初の数日で、まずは過去問を購入すると同時に、日本書写技能検定協会のホームページにて試験内容を確認しました。
準2級の試験問題は全部で10問、実技と理論に分かれています。
実際に字を書く実技問題は3級と同じくひらがな・カタカナ・英数字・行書を書く問題であり、がくぶんのテキストで十分に対応可能と考えました。



草書を書く問題とか出たらどうしようと思ったけど、心配無用だった!
とはいえがくぶんのテキストを普通に取り組むだけでは不十分で、
🐻「書いてみたこの漢字、バランス悪い…」
🐻「この漢字の行書ってどう書くんだっけ?」
特にお手本を見ずに漢字の形をきれいに整えることに苦労しました。
どうしても過去に学んだことを忘れてしまうので、試験までにひらがな~行書までのがくぶんテキストを3周することにしました。



この反復練習が実力UPにめちゃくちゃ効いたよ!
がくぶんの「日ペンのボールペン習字講座」は、無料で資料請求ができます。
僕もやってみましたが面倒な営業電話などもこないので、まずは資料請求だけ申し込んで、資料が届いてから受講するか考えるのがオススメです。
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【問題への慣れ】過去問を毎週末に1年分取り組む
試験日に向け、実際の試験問題に慣れるために過去問に取り組むことはとても大事です。
準2級の問題は3級と似ていますが、一部内容が異なるものもあります。



3級と違うところは赤で書いてるよ!
準2級実技問題
| 内容 | |
| 問1 | 速書き 制限時間内に与えられた120字程度の文章を書く問題(3級よりやや長い) |
| 問2 | 漢字 二字熟語5つを楷書と行書で2㎝四方のマス目に書く問題 |
| 問3 | 漢字仮名交じり(縦書き) 50字程度の漢字仮名交じり文を縦書きで書く問題 |
| 問4 | 漢字仮名交じり(横書き) 65字程度の漢字仮名交じり文を横書きで各問題 |
| 問5 | はがきの通信文 官製はがきと同じ大きさのわく内に80字程度の通信文を体裁よく書く問題(3級ははがきの宛名) |
| 問6 | 掲示 課題で示されている複数の項目を横書きの掲示文として書く問題 |
実技問題で3級と大きく変わるのは、問5「はがきの通信文」です。
3級でははがきの表面の宛名を体裁よく書く問題でしたが、準2級でははがきの裏に書く文章を書く問題となります。
書く分量も多くなりますし、なによりも文字の配置・大きさ・行間をきれいに整えることが非常に難しいです。



問5は何度も練習したけど、コツをつかむのに苦労したよ。。
理論問題
| 内容 | |
| 問7 | 漢字の筆順 漢字の筆順を答える問題 (3級と異なり筆順が2つ以上あるものや行書の筆順も出題される) |
| 問8 | 草書を読む 草書で書かれた漢字の熟語について、楷書でかいたものがどれかを選ぶ問題 |
| 問9A | 平仮名の字源 平仮名の字源となった漢字を選ぶ問題(3級にはない問題) |
| 問9B | 漢字の部分の名称 漢字を構成する部分の名称を答える問題 |
| 問10 | 漢字の字体 常用漢字の字体からみたときの正誤を答える問題 |
理論問題では問9が二つに分かれており、3級にはなかった平仮名の字源を問う問題が追加されています。
しかし平仮名は46字しかないので、字源を覚えるのもそこまで難しくありません。
3級と同じく、理論問題はインプットに少し時間をかければかなり余裕をもって合格点を取れます。



インプットはスキマ時間でコツコツやることにしたよ!
準2級の問題の内容を踏まえ、やはり集中して対策すべきは実技問題です。
そこで試験日までの2か月間、実技問題を毎週末に解くことにしました。過去問は3年分しかないので、4週目以降は同じ問題を解くことになります。



繰り返し過去問を解いているとケアレスミスしやすい箇所も分かってくるし、自信もつくよ!
【実力試し】公式の診断テストを受けて自分のレベル・弱みを把握
👩「自分が合格レベルに達しているか不安…」
👦「どの問題をもっと練習すべきか分からない」
試験日が迫ってくると、こんな悩みが生まれますよね。
高校や大学の入試対策としては大手予備校が模試を開催していますが、実は硬筆検定でも同じような模試が受けられることをご存知でしょうか?
それは「書写能力診断テスト」です。
主な特徴は、
- 本試験と同じ日本書写技能検定協会が提供
- 本番と同じ600点満点で、実技問題を採点
- 採点者のコメントで、自分の弱みが分かる
このように、まさに書写技能検定の模試です。本番の1ヵ月~2か月前ぐらいに日本書写技能検定協会のホームページから購入可能です。



僕も受けてみたよ!結果は、、


合格点ギリギリ、ボーダーライン上でした。。
特に問4の横書きが苦手ということが分かったので、残り2週間ほどで問4を集中的に練習することにしました。
準2級のレベルは?前日に書いた実技問題を公開


過去問を見ても模範解答が載っているだけで、実際に準2級に合格した人がどれくらいの答案なのか、イメージつかないですよね。
そこでここでは、僕が試験直前の最後に解いた答案を公開していきます。



一部赤ペンや答案が切れているところもあるけど、イメージは伝わると思うよ!
実技問題:問1~問6
問1. 速書き


問2. 漢字、第3問. 縦書き漢字仮名交じり文




問4. 横書き漢字仮名交じり文


問5. はがきの通信文


問6. 掲示


理論問題:問7~問10
試験の数日前に解いた最後の過去問では
問7:10問中 8問正解
問8:10問中 10問正解
問9A:5問中 5問正解
問9B:5問中 4問正解
問10:20問中 17問正解
全体で50問中44点(正答率88%)でした。
準2級の合格のボーダーラインは正答率72%(600点中285点)なので、ある程度余裕があり安心しました。
試験当日のレポート


準備も万端、いよいよ試験本番日!
ここからは、当日の朝から試験終了までのリアルな状況を解説していきます。



本番の雰囲気って独特だよね…
【起床~試験会場】少し早めに最寄り駅について軽く手を動かす
受験日は2025年の11月9日(日)、会場は埼玉県のさいたま共済会館です。
試験開始は午前10時で、会場は9時半から入れます。



会場が遠いと結構早起きしないといけないから注意!
下記記事の通り、前回の3級受験時は最初の第1問の早書きで緊張のため手が震えて思った通りに書けなかったという反省がありました。
🐻「前回と同じ失敗はイヤだ!」
🐻「前回は、ウォーミングアップせずいきなり本番だったのが悪かった気がする」
そう思い、今回は少し早めの9時頃に最寄りの浦和駅に着き、駅前のマクドナルドで早書きの過去問を3問ほど解きました。
コーヒーも飲んでリラックス、気合いを入れて、いざ会場へ向かいました。
【会場到着~試験開始】用意してた「気を付けることリスト」を見返す
会場までは駅から徒歩10分程、迷うことなく到着しました。
教室は2部屋あり、受験番号をチェックして片方の部屋に入ります。
長机が全部で30台ほどで受験者は1級から6級までで計50人程度、準2級の受験者は6人でした。



準2級~1級の受験者は長机1個につき1人、6級~3級の受験者は長机1個に2人だったよ
着席して、まだ試験開始まで20分ほど時間があったので、事前に用意していた「気をつけることリスト」を見返しました。
そこに書いていたのは、
- 誤字を絶対にしないよう、一文字ずつ確認する
- 行の前と後の余白を揃える
これは、これまで過去問などを解く中で自分が間違えやすく、犯してしまうと合格が遠のいてしまう致命的ミスです。
特に誤字は、問1以外の実技問題では減点につながります。試験時間は90分で余裕があるので、一文字ずつ確認を徹底しようと思っていました。
【試験中】手の震え、再び。。
🐻「ウォーミングアップもしたし準備万端!」
🐻「普段通りに解けば大丈夫」
試験が始まる直前も落ち着いていて、余裕を持って開始時間を迎えられました。
最初の問1、早書きの問題が始まっていざペンを握ると、



!!
手が震えて全然いつも通りに書けない。。
前回の3級受験時と同じような手の震えが起きてしまいました。
手の震えを無理やりおさえて、出来る限り字を整えるように頑張り、なんとか問1を時間内に書き終えることができました。
予想外の手の震えに少し動揺してしまいましたが、そこからは一旦深呼吸をして落ち着き、順番に問2から解いていきました。



焦って他の問題も失敗することだけは避けたかった!
問4の横書きでは行の右側の余白が少し詰まってしまいましたが、他は大きなミスをすることなく修了時間の5分前に全て解き終わりました。
試験から1か月、合格証書を受領


受験から1か月経ったある日、大きな封筒が届きました。
前回3級に合格したときと同じ大きな封筒で届いたので、ワクワクして開封すると、、



合格していました!
一部は合格ボーダーより低いものの、2級も目指せる成績!


詳しく見てみると、
- 問2、問5、問6は上の2級を目指せるレベル
- 問1、問3はボーダーライン上
- 問4はボーダーラインより下
でした。
半数の問でボーダーラインを超える評価をいただくことができ、全体としても上の級を目指せるとのコメントをいただきました。


また、緊張で手が震えた問1がボーダーライン上だったのは予想外。3級と同じく、問1は意外と採点基準は緩いのかもしれません。
理論問題は4問ともボーダーラインを越えているので、理論問題は公式過去問に掲載のインプットだけで十分かと思います。
問4の横書きはやっぱり苦手。。
唯一ボーダーラインを下回ったのが問4の横書きでした。



事前に受けた診断テストでも良くなかったので、相変わらず鬼門。。
上でも書いた通り、問4の横書きでは行の右側の余白が少し詰まったのがマイナス評価になったのかと思います。
まとめ:試験に向けた日々の練習で大きく成長できた!


今回は2か月という十分な準備期間があったので、試験を機に、基礎からしっかりと学び直すことができました。
合格はもちろんハッピーです。
しかしそれ以上に、この2か月間がくぶんのテキストを繰り返すことで自分でも驚くくらい実力が上がったことがなにより嬉しいです。
ペン字の練習は地味で、どうしてもモチベーションを保つのが難しいときもあります。
そんな時は、硬筆書写技能検定などの試験を受けてみることをオススメします。目標に向けて頑張れば、実力もどんどんついていきます。
また、モチベーションを保つもう一つの方法は1人ではなく伴走者と一緒に走ることです。がくぶんなどの通信講座では、添削や質問を通じてプロの講師から強力なサポートをもらえます。
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コツコツと日々の学習を継続していれば、必ず良い結果がついてくるよ!頑張ろう!




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