徹底比較!万年筆を使うペン字練習本のランキング5選【初心者向け】

字を練習する時に使う筆記具、何を選びますか?
ボールペン、鉛筆、サインペン、etc.

書店でペン字練習本のコーナーに行ってみると、
数十冊あるペン字練習の本のうち、そのほとんどがボールペンか筆ペンです。残念ながら、万年筆の練習本はほとんどありませんでした。

万年筆を愛する身としてはとても悲しいです。
しかし、、

「私は万年筆が使いたい!万年筆が上達する練習本はないの!?」

という声は必ずあるはず。

そんな悩みに答えるべく、本記事では万年筆のペン字練習本のみをピックアップ。徹底分析・ランキング化しました。

この記事を読めば、万年筆を使って字を上手になりたい人が、自分に最適の練習帳を選ぶことができるよになります。

ちゃくま

どのペン字練習本を買おうか迷っている方、必見です!

目次

ランキングの評価観点

「普通のペン字の評価+どれだけ万年筆を学べるか」で比較

本記事のランキングは下の3観点で評価しています。各観点で5点、合計で15点満点です。

【観点その①】初心者オススメ度
・初心者が学べるやさしい内容か
・丁寧な解説があるか
【観点その②】練習題材の充実度
・練習パートのボリューム
・題材のバリエーションがどれだけ多いか
【観点その③】万年筆が学べる度
・万年筆特有の上達のコツや書き方などがどれだけ豊富か

上の2つは通常のペン字練習本でも重要な観点です。

一番下の「万年筆が学べる度」は本記事の特徴的な評価ポイントで、ボールペンなどの一般的な筆記具の練習本では得られない、万年筆の上達のコツが含まれているかを評価します

ちゃくま

それでは早速ランキングを見ていこう!

1位(14点):「万年筆で極める美文字」

万年筆で極める美文字
1,100円(税込)
著者:青山浩之(実務教育出版)
本書の内容:
第1章 万年筆なら美文字がかける 
第2章 すぐに美文字がかけるコツ
第3章 万年筆で書く楷書 基本動作とパーツ
第4章 万年筆で書く楷書 美文字のフォルム
第5章 万年筆で書く行書
第6章 万年筆で書くひらがなカタカナ数字
(別冊として練習帳が付属)
Amazonレビュー数:85個の評価
★★★★☆(4.1)
※いずれも2025年3月6日時点の数値

初心者オススメ度:★★★★★

「万年筆で極める美文字」では、美文字を書くためのコツを一つ一つ丁寧に解説しています。

開設は見開きページで始筆や終筆、止めやはねなど具体的に万年筆をどのようにうごかせばよいかを詳しく解説しており、初心者が基礎から学ぶにはぴったりです。

付属の練習帳は本書の内容にリンクしており、本書学んだコツをお手本を見ながら練習できます。

また、巻末にはひらがなとカタカナのお手本一覧表があるので、初心者が字を書くときに重宝します。

練習題材の充実度:★★★★☆

本を読み進めていく中で、学習した内容を実際に練習するセッションが設けられています。

またそれとは別に、本の内容とリンクした別冊の練習帳がついています。練習帳ではひらがな・カタカナ・漢字の文字を32ページにわたり練習できます。

ただし練習帳は一文字ずつの練習なので、文を練習したい人にとっては少々物足りないかもしれません

万年筆が学べる度:★★★★★

美文字のポイントの一つ一つに、万年筆ならではの筆圧の強弱やスピードをコントロールするためのポイントの解説がされています。

また、お手本には筆圧の変化のつけ方が1~5の数値で表されています。

万年筆は筆圧のコントロールが重要なので、1が弱く、5が強くなるように筆圧を意識しながら練習すれば、文字の太細、濃淡で表情のある美文字がかけます。

この本は「万年筆に特化した教材を探している人」にオススメ!

ペン字の練習本は数多く出ていますが、ここまで万年筆に特化したものは他にはありません。特に筆圧のコントロールの仕方など、万年筆だからこその練習ができます。

また万年筆を使い始めるにあたっての基礎的な知識(お気に入りの万年筆の見つけ方、メンテナンス方法など)も書かれているので、万年筆初心者でもOKです。

2位(13点):中塚翠涛の万年筆できれいな字が書ける本

中塚翠涛の万年筆できれいな字が書ける本
880円(税込)
監修;中塚翠涛(宝島社)
本書の内容:
・万年筆とは(持ち方、インクの入れ方、手入れの仕方等)
・基本の文字の練習(ひらがな、カタカナ、数字、くずしたひらがな)
・漢字、地名、氏名、宛名の練習
・よく使う言葉や手紙文、日記の練習
Amazonレビュー数:21個の評価
★★★★☆(4.1)
※いずれも2025年3月6日時点の数値

初心者オススメ度:★★★★☆

ひらがな→カタカナ・数字→すこし崩したひらがな、の順で練習するので基礎から順番に学べます

また練習はお手本を見ながらなぞり書きから始めるので、初心者でも安心です。

練習題材の充実度:★★★★★

基本の文字(ひらがな、カタカナ、数字、少しくずしたひらがな)からはじまり、漢字・地名・氏名・宛名や、よく使う言葉や手紙分、日記の練習などバリエーションに富んだ練習題材が魅力です。

全96ページですがその大半が練習パートなので、十分に練習することができます。

万年筆が学べる度:★★★★☆

万年筆を使うにあたっての基本的な知識として、万年筆の正しい持ち方、万年筆のペン先の素材やインクの種類、インクの補充形式などが紹介されています。

万年筆を使ったきれいな字を書くコツについて、小さいコラムがありますが、それ以外の練習帳としての内容は通常のボールペン字の本とあまり変わりません

この本は「万年筆の知識を学びつつたっぷり練習したい人」にオススメ!

万年筆に特化したスキルアップはなかなか難しいですが、万年筆の基礎知識は学ぶことができます。

一般的なペン字の練習帳としてはボリュームある内容なので、しっかり腰を据えてペン字の練習したい人におすすめです。

3位(12点):美しい文字を万年筆で書く 暮らしやビジネスに役立つ、大人のためのペン字練習帳

美しい文字を万年筆で書く 暮らしやビジネスに役立つ、大人のためのペン字練習帳
1,320円(税込)
著者:中山佳子(日本文芸社)
本書の内容:
・万年筆について(仕組み、硬さ、インク補充、お手入れ等)
・Part1 基本練習(漢字、カタカナ、ひらがな、アルファベット)
・Part2 実戦練習(季節の言葉から般若心境まで様々なテーマ)
Amazonレビュー数:18個の評価
★★★☆☆(3.7)
※いずれも2025年3月6日時点の数値

初心者オススメ度:★★★★☆

本書では「Part1 基本の練習」として、書き始めの最初の点である起点の位置の練習、点画、部首と、ひらがな・カタカナに入るより前の基礎練習が用意されており、初心者がとっつきやすい構成になっています。

一方で練習パートでは、初心者向けとして多くのペン字練習本で見られるなぞり書きがありません。

また、きれいな字にするためのコツの説明も少々少な目です。

練習題材の充実度:★★★★★

本書は大きくPart1とPart2に分かれています。
Part2は「実戦練習」であり、その練習題材は下記の通り非常にバラエティーに富んでいます

  •  季節の言葉・書き出しと結び
  •  頭語と結語
  •  よく使う肩書、部署名
  •  はがきの表書き(縦書き、横書き)
  •  和封筒
  •  一筆箋
  •  招待状
  •  年賀状でよく使うフレーズ
  •  暑中見舞いでよく使うフレーズ
  •  寒中見舞いでよく使うフレーズ
  •  謝意・謝罪・依頼
  •  論語を味わう
  •  漢詩に親しむ
  •  和歌をしたためる
  •  般若心境と向き合う
  •  偉人の名言・格言

万年筆が学べる度:★★★☆☆

万年筆を使うにあたっての基本的な知識として、万年筆の仕組みやペン先の硬さ、インク補充、お手入れ等について解説されています。

一方で、練習帳としての内容は通常のボールペン字の本とあまり変わりません

この本は「色々なバリエーションの題材を楽しみたい人」にオススメ!

とにかく練習題材が豊富で面白い!「論語」「和歌」「般若心境」など、普通のペン字練習帳では見られないような題材で練習したいなら本書はうってつけです。

4位(10点):心が伝わる万年筆で書く美文字

心が伝わる万年筆で書く美文字
1,760円(税込)
監修 kadu(コミックス出版)
本書の内容:
・ひらがな、カタカナの練習
・季節のご挨拶の練習
・ちょっとしたメッセージの練習
(付録として万年筆、インクカートリッジ、コンパーター付き)
Amazonレビュー数:68個の評価
★★★★☆(4.2)
※いずれも2025年3月6日時点の数値

初心者オススメ度:★★★★☆

ひらがなから漢字まで、きれいな文字のためのポイントが解説されています。練習はなぞり書きで初心者向けとなっています。

また、付録として万年筆・カートリッジ・コンバーターがついているので、万年筆を持っていなくてもすぐに万年筆での練習を始めることができるのがメリットです。

練習題材の充実度:★★★☆☆

本書は全体で32ページであり、他の練習帳に比べると少々ボリュームが少な目です

しっかりと練習をしたい人にとっては物足りなく感じるかもしれません。

万年筆が学べる度:★★★☆☆

万年筆の一般的な使い方が解説されていますが、練習帳としての内容は通常のボールペン字の本とあまり変わりません

この本は「手軽に万年筆でペン字を始めてみたい人」にオススメ!

付録についてくるのは、スケルトンで中が見えるかわいいFonteの万年筆です。

すぐに使えるので、とにかく手軽に万年筆でのペン字にチャレンジしたい人にぴったりです。

番外編:万年筆でかける楽しい ゆる文字

万年筆でかける楽しい ゆる文字
1,430円(税込)
著者:宇田川一美(実務教育出版)
本書の内容:
ゆる文字を書いてみよう/万年筆の特徴を知ろう
chap.0 ゆる文字のきほん
chap.1 ゆる文字フォント集
chap.2 ゆるイラスト集
chap.3 ゆるローマ字フォント集
(別冊で「万年筆ゆる文字練習帳」が付属)
Amazonレビュー数:53個の評価
★★★★☆(4.0)
※いずれも2025年3月6日時点の数値

初心者オススメ度:★★★★☆

この本では、合計10パターンのフォントを丁寧に紹介しています。フォント毎に書き方のコツやお手本があり、初心者向けです。

  1. ととのえ文字
  2. レシピ文字
  3. しっぽ文字
  4. なで肩文字
  5. 作家文字
  6. 大人丸文字
  7. 暮らしの文字
  8. つぶつぶ文字
  9. FLOW文字
  10. カリグラフィー文字

練習題材の充実度:★★★★☆

本の中で紹介されたフォントは、別冊でついている「万年筆ゆる文字練習帳」で練習ができます

万年筆が学べる度:★★★★☆

万年筆の使い方について詳しく説明がされています。また、例えば「10.カリグラフィー文字」など、万年筆の書き味を活かしたフォントが学べます。

この本は「万年筆ならではのやさしいフォントを学びたい人」にオススメ!

万年筆はきれいな文字を書くのに向いているだけではなく、濃淡や字の太さを買えることで味のある字も書くことができます。

きれいな字だけを追い求めるのではなく、味のあるいろんなフォントを書けると楽しいですよね

まとめ:学習の目的に合わせて、自分に最適な一冊を選ぼう!

万年筆の練習本を「初心者オススメ度」「練習題材の充実度」「万年筆が学べる度」でランキング化しましたが、必ずしも1位の本が万人に最適というわけではありません。

それぞれの本に特徴があり、人によっては1位以外の本の方が合っている場合もあるからです。

本記事を参考にして、自分に一番合った一冊が見つかればよいですね。

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