【万年筆と遊ぶ①】万年筆画を書く(簡単な描き方でかわいく!)

万年筆を使った遊び方を紹介するシリーズ!

第一弾は、万年筆を使ったイラスト製作です。万年筆は字を書くだけではなく、絵やイラストを書くこともできます。

鉛筆やボールペンとは一味違ったやさしい雰囲気が魅力です

この記事を読むと分かること
どんな万年筆画が描けるか
絵の初心者でも描けるか
手順とかかる時間

ちゃくま

絵心が全くないけど、万年筆画を2枚書いたので紹介するよ!

目次

書いた2枚の万年筆画はこちら

万年筆で書いて、色鉛筆で塗った(羊毛フェルト)

モデル:羊毛フェルト生地のペン置き
色塗り:10色入りの色鉛筆
製作時間:45分

妻が数年前に作ってくれた、本ブログのマスコットのちゃくまです。背中が少しへこんでいてペンを置くことができます。顎を載せているのは、パイロットの万年筆kakunoのキャップです。

ふわふわの生地が結構うまく表現できて、とてもかわいい仕上がりです!

万年筆で書いて、水性ペンで塗った(万年筆)

モデル:万年筆(ペリカンのスーベレーンM800、緑軸)
色塗り:水性のマーカーペン
製作時間:1時間

1作目とは材質の異なる万年筆を題材に描いてみました。実物のキャップや首軸は黒なのですが、線で塗りつぶしていいものなのか分からず、グレーっぽい仕上がりになりました。

胴軸の緑がキレイです!

万年筆画をはじめて描いてみた感想3選

ちゃくま

実際にやってみて感じたこと・思ったことを紹介するよ!

①それっぽく書けるので、完成したときに大きな満足感を得られる!

一番最初に感じたのは、

あれ、なんかめちゃくちゃ良い感じに描けてない??

です。

万年筆でイラストを描けることは前から知っていましたが、絵が下手というコンプレックスからずっと避けていました。

でも今回かいた万年筆画は、自分でも驚くくらいの出来です!

もちろん直すところやダメなところはいっぱいありますがいいんです!自分としては大満足の120点。本当は1つだけ描いて終わろうと思ってましたが、2作目、3作目とつい描いてしまいました。

②色塗りで自分の個性を出せる!

万年筆画を描くとき、万年筆で描くのはベースとなる線や影です。これだけでも十分にかっこいいのですが、色鉛筆や絵の具、マーカーなどで色を足すともっと表現豊かになります。

この色塗り、自分なりの塗り方ができてとても楽しいです!

今回描いた万年筆画は1枚目は色鉛筆、2枚目は水性のマーカーペンを使いましたが、どっちを使うかによっても出来上がりが違ってきます。

色鉛筆ではふわふわ感が、マーカーではかっちりした感じが出ていますよね。

今回参考にした「万年筆画の教科書[初級編]」では水彩絵の具を使った色の塗り方も紹介されています。絵の具を使うとにじみや色のグラデーションを作り出すことができ、より多彩な表現が楽しめます

③思ったより短時間で完成するので、何枚もかける!

今回の万年筆画に挑戦する前は、絵を描くとなると

「準備に時間かかるし、後片付けも大変そう」
「5時間とかかかるんじゃない?」
「そんなことする時間は忙しくてとれないよー」

と思って尻込みしていました。同じようなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。

でも今回の万年筆画の製作にかかった時間は、1枚目が45分、2枚目が1時間です。これは準備や後片付け、モデルの写真撮影などの全てにかかった時間の合計です。水彩絵の具を使うとなるともう少し増えそうですが、それでも簡単なモデルであれば2~3時間くらいで終わります。

思ったほど時間はかかりません!簡単です!

万年筆画を書く5ステップの紹介

①写真を撮る
②鉛筆下書き
③万年筆で形を取る
④万年筆で影をつける
⑤色を塗る
ちゃくま

ステップは大きく分けて5つ。それぞれについて簡単に紹介していくよ!

①写真を撮る

まずはモデルとなるものを決め、写真を撮ります。

写真を撮らずにそのまま実物を見ながら描いてもよいのですが、正確にモデルを紙の上に写すのはかなり難しいです。

写真をとってしまえばその上からなぞることで簡単に形を写せますし、時間短縮にもなるので初心者にはオススメです。

特に大きな注意点はありませんが、あとで鉛筆でなぞるので輪郭がはっきり分かるような写真を撮りましょう!

②鉛筆で下書きする

万年筆で形を取るための補助線として、撮った写真の上に紙を重ねて、鉛筆でモデルの輪郭を書きます。

必要なのは主に輪郭です。薄くあっさりで大丈夫です。

ただし、ここで配置や形が変わってしまうと最後の完成形に影響してしまうので、正確に書きましょう。パーツの位置関係や傾きもずれないように注意しましょう。

僕はスマホで撮った写真をパソコンで再生し、パソコンの画面の上に紙を置いて鉛筆でなぞりました。これだと印刷する手間もなくとても簡単ですが、パソコンの画面に負担がかかるので自己責任でお願いします!

ちなみに鉛筆は4B以上がオススメです。軽い筆圧で線が簡単に書けます。

③万年筆で形を取る

鉛筆での補助線を元に、いよいよ万年筆を使っていきます。

このステップの補助線や次のステップのハッチングでは、あまり太い線だと書きにくいため、万年筆の字幅は極細(EF)がベストです。

またインクは染料系ではなく、耐水性のある顔料系がオススメです。特に色塗りに水性絵の具を使う場合、染料系のインクの線は絵の具の水分で滲んでしまったりします。

ただし万年筆のインクはほとんどが染料系なので、顔料系インクの用意が難しかったり色塗りに絵の具を使わない場合は染料系インクを使うことも可能です。ちなみに僕も顔料系インクを持ち合わせておらず、今回描いた2枚も染料系のインクを使いました。

線は一気に引かず、点や破線で形を取っていくイメージです

モデルに模様があるときも同様に、点や破線で書いていきましょう。

④万年筆で影をつける

色の濃い部分にハッチングをつけていき、その後に影をつけていきます。

影は、光が当たる部分は少なく、光があたらない部分には多めに線を入れて表現します。上の例だと、紙の右上の方から光があたっているので、左下の方には線を多めに入れています。

初心者にとって、このステップが一番の難関です。材質や形によってどのように線を入れたら一番いいのか、試行錯誤が必要です。参考にした万年筆画の教科書[初級編]には、ハッチングや影のつけ方の基本や多くの実例が紹介されているので、是非そちらも見てみてください。

上の例では、羊毛フェルトのふわふわ具合を出すために直線ではなく細かい曲線を全体に入れてみました口の周りは白色なので、紙の白を活かそうと思って線の書き込みはしていません。

だいぶ完成が近づいてきました。あと少し!

⑤色を塗る

最後に色を塗っていきます。

上の例では色鉛筆を使っていますが、水彩絵の具やクレヨン、マーカーペンなどでもOKです。広い部分から狭い部分や影のある部分へと塗り進めていきます。

濃い部分には筆圧をかけて濃くしていきます。また、色をいろいろ重ねて微妙な変化をつけると、同じ色の部分でも色に表情が出てGoodです。

万年筆画を描くのに必要なもの

今回使用したものはこちらです。

①4Bの芯の極太シャーペン(コクヨ、鉛筆シャープ スタンダード 1.3mm) 
②字幅EFの万年筆(ペリカン、カフェクリーム)
③色鉛筆
④水性のマーカーペン

色鉛筆は羊毛フェルトのイラストに、水性のマーカーペンは万年筆のイラストに使いました。いずれもそこまで色の種類があるものではなく、全部で10~20色の家にあるものです。

参考にした本:万年筆画の教科書[初級編]

今回、万年筆画を描くにあたって参考にした本はこちらです。

タイトル:万年筆画の教科書[初級編]
著者:古山浩一
発売日:2023年9月10日
出版社:東京美術

ちゃくま

この本のオススメポイントを2つ紹介するよ!

丁寧な写真付きで、順を追って描き方を紹介

この本は「初級編」ということもあり、初めての人でもとても理解しやすいです。

最初に用意するものから説明があり、基本的な影のつけ方やハッチング方法などの技法の説明、実際にモデルを用意して完成するまでの5ステップと、順を追って丁寧に説明されています。

最初のページから読み進めていけば迷うことなく完成までたどり着けます。

実例が豊富で、書くときに真似できる

こちらの本には、例えば下のような全21の実例が載っています

小物…人形、ぬいぐるみ、マグカップ、缶など
ペット…ネコ、イヌ、うさぎ、鳥など
応用編:アンティークドール、プラモデルの飛行機、店舗、など

その実例全てに、①写真を撮る、②鉛筆で下書きする、③万年筆で形を取る、④万年筆で描きこむ、⑤完成、の5ステップの写真と解説が載っています

自分で万年筆画を描こうとしたときに似たものを探して、本を見ながら各ステップを丁寧に進めていくことができます。

この記事のフェルト生地のちゃくまも、本のぬいぐるみの例を参考にしながら書きました。

まとめ:絵心なくても楽しめる万年筆画に挑戦してみよう!

本記事のまとめです。

万年筆では身の回りのいろんなものが描ける
イラスト初心者でも意外とそれっぽく描けちゃう
手順は簡単5ステップ、早ければ1時間くらいで完成可能

お手軽に楽しめるので、万年筆を持っている方は是非ともチャレンジしてみてください!

書き方は記事の中でも紹介したこちらの本に詳しく・分かりやすく書かれています。まずは本を読みながら何を書くか想像するのも楽しいですよ!

タイトル:万年筆画の教科書[初級編]
著者:古山浩一
発売日:2023年9月10日
出版社:東京美術

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