【万年筆】ペン習字に最適な太さは?実際のペン字教材使って徹底比較

ペン字を万年筆で習いたいという方、最近増えていますよね。万年筆は書き味もとてもよいのでキレイな日本語を身に着けるにはうってつけです。

そんな中、万年筆を選ぶときに最も悩むポイントの一つが「字幅の太さ」ではないでしょうか。

「ペン字を始めようと思うけど、どの字幅がいい?」
「実際にどれくらいの太さかイメージがつきにくい、、」

僕も数か月前からペン字をユーキャンで始めましたが、最初に使い始めた万年筆は太すぎて使いづらく、何本か試してようやく今の一本に落ち着きました。特に万年筆初心者の方は同じような失敗をしやすいと思います。

そこで本記事では、特に万年筆初心者の方向けに、ペン字ではどの字幅の太さの万年筆を選ぶべきかを、注意点と共に解説します。

本記事を読むと分かること
・ペン字によいとされている万年筆の太さは?
・実際にそれぞれの太さでペン字教材を書いてみるとどんな感じになるか?
・太さを決めるときに注意すべきポイント3選

ちゃくま

万年筆を買ってから後悔しないために是非チェックしてね!

目次

ペン先の太さ・字幅にはどれくらいの種類がある?

極細から極太まで、主なものは6種類

万年筆のペン先の字幅は様々でメーカーによってもその数は異なります。その中で主要なものは以下の6つです。

ちゃくま

上ほど細くて、下に行くほど太いよ!

字幅英語名用途例線太さ
極細字
(EF)
Extra Fine手帳など細かい文字0.24~0.28 mm
細字
(F)
Fineノート、日記、手紙0.28~0.34 mm
中字
(M)
Medium手紙など少し大きな字0.34~0.44 mm
太字
(B)
Broad宛名書きやサイン0.44~0.54 mm
極太字
(BB)
Double Broad宛名書きやサイン0.66~0.86 mm

(線の太さは、中屋万年筆のサイトの情報を参照しています)

用途例からも分かるように、B(太字)とBB(極太字)は宛名やサイン向きです。僕も何度か書いてみたことがありますが思った以上の太さで、画数の多い漢字や小さい文字を書くのには向いてはいません。

ペン字によいと言われているのは極細字(EF)と細字(F)

万年筆のペン字講座を提供しているパイロットの「よくあるご質問」を見ると以下のように説明されています。

また手元にある市販の万年筆用のペン字練習帳を見ても、やはり字幅は極細(EF)か細字(F)を進めていました。

ひらがなやカタカナであればM(中字)より太くても問題ない場合もありますが、日本語は画数が多い漢字があります。細目の字幅を選んでおけば画数の多い漢字を小さく場合でも安心、、ということです。

ちゃくま

迷ったら細い方を選ぶ、というのでもいいかもしれないね!

実際にそれぞれの太さで書いてみた

上で説明した通り、一般的には極細字(EF)か細字(F)がいいとされています。しかし一方で、

「本当にそうなの?実際に書いた字が見たい」
「細すぎると、逆に大きな字を書いたときに見栄えが悪いのでは?」

こんな疑問が湧いてきます。そこで実際にペン字の教材などを3種類の字幅の万年筆で書いてみました

ちゃくま

罫線幅も18mm~7mmでいくつか書いて見たよ!

①ユーキャンのボールペン字講座のテキスト、その1(15mm)

大きめの15mmであれば、極細字(EF)、細字(F)、中字(M)のいずれでも問題なく書けています。

②ユーキャンのボールペン字講座のテキスト、その2(18mmと9mm)

18mmだと画数の多い「変」や「嬉」の字であっても大丈夫ですね。

一方、右の9mmでは右上を中字(M)で書いていますが、中字(M)では「変」や「嬉」の細かい部分が少し窮屈な印象です。書くときも画数に対して字の幅が太くて、線が多い部分を書くのが難しく感じました。

ちゃくま

9mmははがきの宛先住所を書くときの大きさくらいだね。

③市販の日記帳(7mm)

最後に毎日書いている日記帳に書いてみました。

罫線幅は7mmと狭いです。画数少ないひらがなであっても中字(M)は少し圧迫感があるので、漢字となると中字(M)はけっこう厳しいですね。

実際に書いてみた結論:やはり極細字(EF)か細字(F)がオススメ!

7mmや9mmの小さい文字を書くのには中字(M)は少し太すぎですね。

そのため一般的に言われている通り、ペン字や日常使いをするには極細字(EF)か細字(F)を選ぶのが無難です。もし7mmかそれ以上小さい文字を書くのであれば細字(F)でも難しくなってくるので、その場合は極細字(EF)一択になります。

字幅を決めるにあたって考慮すべきポイント3点

ここまでで、ペン字には極細字(EF)か細字(F)がオススメという結論になりました。

しかしこの結論はあくまで「一般的なオススメ」の話です。人それぞれの個別事情が考慮されていません。つまり例えば、

  • 小さな字を書く機会はほどんどない。それでも極細字か細字を買わないとダメ?
  • 持っている万年筆は細字だけどインク出る量がかなり多い。このままペン字練習に使って大丈夫?

これらの答えは必ずしもYesではありません。

具体的には、実際に字幅をどれにするかを決める前には以下3つを確認することが必要です。

・書きたい文字の大きさ
・万年筆のインクフロー
・自分の筆圧

ちゃくま

3つのポイントそれぞれについて詳しく説明するよ!これらを踏まえて最終的に選ぶべき字幅を決めよう!

確認ポイント①:書きたい文字の大きさ

万年筆の太さが極細字・細字がよいというのは、あくまで一般的なペン字講座を受けようとした場合の話です。

例えば仕事では大きめの字を書くことが多く、そのためペン字講座でも大きめの字を練習する場合は中字(M)や太字(B)も選択肢に入れましょう。

逆に日記などの細かい字を書くことがほとんどの場合は細字(F)でも太い可能性があり、極細字(EF)一択となります。

・受講するペン字講座の教材ではどれくらいの字の大きさか?
・日常で書くことの多い字はどれくらいの大きさか

このポイントについてしっかりと考えましょう。

ちゃくま

ペン字講座の教材の字の大きさが分からない場合は、問い合わせ窓口に聞いてみよう!

確認ポイント②:万年筆のインクフロー

万年筆やインクの種類によって、書いた時にどれくらいインクが出るのかが異なります。このインクの出の量のことを「インクフロー」と言います。

同じ字幅の太さの万年筆であっても、インクフローが多くて沢山インクが出る場合、実際の線の太さは太くなります。そのため以下の点に注意しましょう。

インクフローが多めの万年筆・インク ⇒ 細目のペン先を選ぶとよい
インクフローが少ない万年筆・インク ⇒ 太目のペン先を選ぶとよい

またペン字の練習で字を丁寧に書くことも多く、インクフローが多い場合はインクが紙に滲んでしまうこともあります。

ちゃくま

僕も練習し始めたときインクが紙にかなりにじんで困った。。

インクフローはペン先を調節することで変えられます。ただ専門的な技術が必要になるので、もしペン先を調整する場合は万年筆の専門家であるペンドクターなどに依頼しましょう。

またにじみはインクを染料インクから顔料インクに変えることでも多少改善する可能性があります。顔料インクは紙にあまり染み込むことなく乾く性質があるためです。

確認ポイント③:自分の筆圧

書いた時の線の太さは筆圧によっても変わります。当然のことながら、筆圧が強いほど実際に書いたときの線は太くなり、筆圧が弱いほど線は細くなります。

筆圧が強いと思う ⇒ 細目のペン先を選ぶとよい
筆圧が弱いと思う ⇒ 太目のペン先を選ぶとよい

とはいえ、自分の筆圧の強さが分かる人も少ないと思います。文具店や万年筆のイベントでは筆圧を測定することも可能ですが、必ずしもそこまでする必要はありません。

あくまで筆圧が強い・弱いという自覚がある場合だけでOKです。

ちゃくま

万年筆はボールペンと違って筆圧は必要ないので、筆圧が強い人は意識して筆圧をかけないようにすることで矯正可能だよ!

結論とまとめ

まとめ:おすすめは極細字(EF)か細字(F)。ただし自分の個別事情も考慮して!

・ペン字に使うのであれば、極細字(EF)か細字(F)がオススメ!
・ユーキャンの教材で書いてみたところ、中字(M)は少し太すぎ。。
・書きたい字の大きさ、インクフロー、筆圧も考慮すべき!

実際のユーキャンの教材を使ったことで、太さのイメージはある程度つきやすくなったのではないでしょうか。

ただし、メーカーやモデルによっても実際の太さは微妙に異なります。最終的には試し書きをして自分で確認することを強くおすすめします。

万年筆を選ぶ際の参考に少しでもなれば幸いです!

ちゃくま

万年筆を手に入れたあとは、ペン字講座にチャレンジしてみよう!完全ガイドは以下だよ!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次